日々患者さんから美容相談を受けてどのようなことを「診断」し「考え」て治療を提案しているか、お伝えする、皮膚科の美容相談室です(^^)/
今日は、他のクリニックさんで、せっかくシミにレーザー照射を受けたのに、色が取れていなくてお困りな方からのご相談です。
レーザーでシミが取れていない!!どうしたらいいですか?
2週間ほど前に、他のクリニックでシミのレーザー照射を受けました。でも、全然色が取れていないし、治療をしてくれた先生に聞いたら、「もう少ししたらいろが取れるから待ってて」というだけでした。
もう一度レーザー治療をした方が良いのでしょうか? というお悩みの30代女性
写真で拝見させていただいただけですが…
どの様なレーザーを使ったか分からないのですが、2週間たっても変化がないとすると、もしかすると全く効果が無い機器を使用したのかもしれません。
更に、お話を聞くと「かえって濃くなっている」とのこと。
なるほど。
この場合は、おそらく、レーザー後のかさぶたがまだ取れていない状態という事です。
レーザー照射後7~10日ほどかさぶたができる
こちらの患者さん、治療を担当したDrからちゃんとした説明がなかったようです。
シミのレーザー照射後、7~10日ほどはもともとのシミより濃い状態になります。
(しみ+薄いかさぶた=濃くなる)
可能であれば、7~10日ほどレーザー照射部位に茶色いテープを貼っておいた方が、綺麗に治ります。
特に、
10日ぐらいしっかり茶色いテープを貼っておくことができると、とてもきれいにツルリとかさぶたと一緒にシミが取れます。
シミが取れた後のケア
シミが取れた後は、うっすらピンク色。
40%ぐらいの人は、そのままピンク色が肌色になってきて、そのままシミが取れた! となります。
残りの
60%ぐらいの人では、一度しみが取れて感激していたのもつかの間、3週間ほど経過したところから徐々にレーザーで治療したところにうっすらとした茶色が現れますΣ(・ω・ノ)ノ!
子のうっすらとした茶色が、炎症後色素沈着(PIH)と呼ばれるものです。
炎症後色素沈着(PIH)が出てしまった場合の対処
PIHはそのまま待っていても、半年ぐらいの時間経過の中で再び薄くなって消えていきます。
*こちらに関しては、当院のスタッフで実証済み!!
PIHの色の濃さ的には、元のシミの半分ぐらいの色・・・かな。
それでも、せっかく治療をしてウキウキだったのに、茶色く色がつくなんて・・・それは楽しくないですよね。
そんな時は、
PIH予防&早くPIHを消し去ることを目的に、クリニック限定の美白剤を使うことがおすすめです。
当院でも「シミ取りクリーム」があります。
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この「シミ取りクリーム」効果は非常に良いですが、注意も必要!!
通常の肌には、1日2回使用、購入した日から使用OK
レーザー照射後など、治療を受けた直後は症状がおさまって1週間ほどたってから使用するように!
この場合は、最初は1日1回、数日様子を見て1日2回まで回数を増やしてOK
です。
症状がおさまって・・・というのは、レーザー治療後、かさぶたが取れて1週間が過ぎてから、塗り始めてください。
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今回ご相談の方なら、もう数日かさぶたが取れるのを待って、取れてからさらに1週間以上経過してから塗り始める・・・つまり、ご相談いただいた時から2週間後から「シミ取りクリーム」を使うことがおすすめってというわけです。
炎症後色素沈着に追加のレーザーは絶対ダメ
1回のレーザー治療でシミが良くならなかったとき・・・追加でもう一度レーザーを当てたいとご希望される人も、多々いらっしゃいます。
でもこれはNG!!
シミレーザーをPIHに使ったら、ますますPIHが濃くなるだけで・・・お金をかけて、どんどん悪くしてしまいます。
*例外:シミではなく、イボだった場合は、いぼ用のレーザーを使うのはありです。
炎症後色素沈着(PIH)に、レーザーはご法度 (-.-)
PIHになってしまったら
①シミ取りクリームで様子を見る
②トレチノイン+シミ取りクリーム
これが、王道です(*^▽^*)