額にできた治らないニキビの正体(その2)

額 ニキビ 治らない

額にあるニキビ⁇ これなぁに!?(その2)

前回も額にできた治らないニキビについて、実はニキビではなかった… というお話を紹介しました。

今回も、また同じように額にできた「ニキビなの?」と思うものについて解説しますm(__)m

ニキビの割には1週間経っても、2週間経っても全く治る気配なし…

・痛くもないし
・赤く腫れてもいないし
・ニキビの薬を塗っても全く変化なし…

しかも、額の中央と左右にあるできものや良くみると色も違う。

これは同じでものなのか、それとも全く違うものなのか? 

今回のできものは、「稗粒種」「脂腺腫」と呼ばれる皮膚のできものです。

額のニキビが治らない

「稗粒種(はいりゅうしゅ、ひりゅうしゅ)」「脂腺腫(しせんしゅ)」は、どちらもそのまま放っておいても無くなるものではありません。

残念ながら、塗り薬でも取れません…

稗粒種は「白い」硬めのできもの

この「稗粒種」というできもの。

教科書的には

①原発性:軟毛の漏斗部の母斑性過誤腫
②続発性:破壊された汗管、毛包、脂腺導管、表皮の嚢腫状増殖

と定義されています。

「ん、なにそれ?」って感じですよね。

ざっくり大まかに説明すると、皮膚の中の方の構造物が変化してできているものですよということが書かれています。

そう、表面からできているできものではなく、皮膚の中の方からできてきたものになります。

この「皮膚の中から出てきた」という点がポイント!!

皮膚の中から出てきたものなので、お肌の表面に出口がありません。

それゆえ、治療方法としては、

1.針で皮膚の表面に切れ目を入れて
2.中身を押し出す

という処置が必要になります。

そして、何度も再発します。

でも、粉瘤の時と違って「もう2度とできないようにして!」というご要望にお応えして、完全に切り取るということはあまりしません。

前回お勉強したように切って取る…となると、小さいながらも傷が残る可能性があります。

粉瘤の場合は、皮膚の表面に1㎜ぐらいの穴があいてへこみが見えるので見た目にも気になることが多いので切って取るという方法で完治させることをおススメするケースもありますが、稗粒種の場合は、皮膚の表面は特に変わりがないので、わざわざ傷を残す方法を選ばない…という感じです。

稗粒種の場合は、気になるくらい目立つ大きさになったら、その都度受診して取り除く…が一番の方法と言えます。

洗面台の鏡でわかる大きさが治療しごろ

たまに、手鏡でじっくりのぞき込まないとわからないぐらい小さな稗粒種を取りたいと希望される患者さんがいますが、その程度の大きさであれば、治療をお断りしています。

理由は小さすぎて取り切れないから。

また、その小さな稗粒種はご自身では気になるかもしれませんが、周囲の人から見て気づかれることはほとんどありません。

その状態で治療をする方が、取り残したり、しばらく赤みが残ったりなどで患者さんに不具合が生じる可能性があります。

ちょうど治療しごろの大きさは洗面所の鏡の前に立って鏡の中を見たら見えるぐらい」

大きさとしては、写真の方のサイズはちょうどいいですね♪

2㎜いかないくらいのサイズ。

これですと、1回の治療でスッキリとれます(^^♪

今回は長くなりましたので、脂腺腫に関してはまた次回。

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