第一弾:医薬品と化粧品の大きな違い&実は似ているところ
第二弾:化粧品、購入するなら医薬部外品?
第三弾:効果的な化粧品を見極めるには…発売している会社の考えを探るしかない
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皆様こんにちは。Mikoです👩⚕️
ここ最近、私が一番時間をかけている仕事…
それは「化粧品の開発」です!
今回は、その化粧品開発を長年追い求めてきた経緯について、少しご紹介させてください。
化粧品は効かない? 効くのは薬、医療だけ!?
2001年に皮膚科医になった時、医療というものは、しっかり効果があり、それを裏付けるデータがあるもの。
一方化粧品は「肌を健やかに保つもの」であり、効能効果は緩徐なもの(ほとんど効果がない)
だから医療じゃないと効かない、シミにはレーザーじゃないと効かない…
と強く思っていました。
その後、2008年には「化粧品+医薬品」を使うことによって、レーザー治療よりもむしろ肌全体をきれいにすることができることを目の当たりにし、
「レーザーで1ヵ所2ヵ所治療をするよりも、顔全体をきれいにできるのであればこちらの方がより良いじゃないか!!!!」
と思うようになりました。
化粧品と薬やレーザーの間に位置する分野がある👩⚕️
効果は医療なのに、気軽さや手に入れやすさ、使い方は化粧品 という分野。
これは大発見です!!
ここから、本当に効果が出る化粧品について追い求めていきます💅
日本皮膚科学会での発表、化粧品成分は皮膚を通るのか?
化粧品で効果が出ることに感激したのですが、あくまで化粧品単体ではなく、薬を使うから治療が可能な方法でした。
では、化粧品だけだとどうなのでしょう?
そんな疑問を感じていた時、ご縁があって化粧品会社さんと一緒にちょっとした研究をおこなうことになりました。
「化粧品は皮膚の中の方(真皮)まで透過するのか?」という研究です。
*こちら、最終的に日本皮膚科学会で、共同発表することとなりました😆
通常、化粧品の広告などを見ても「深く浸透する *ただし角質層まで」
というように、化粧品は、皮膚の一番上の層、垢となって落ちる部分までしか浸透しません。
肌をふっくらさせるコラーゲンの働きで・・・これも効いてほしい真皮層ではなく、表面の角質層までしか届きません。
内側からヒアルロン酸でふっくら肌に・・・これも表面の角質層まで、つまり保湿の効果しか期待できません。
当然、化粧品は皮膚の表面を潤す程度で、それ以上の効能効果はないものね… と思っていたのですが、
研究の結果は、ある条件下では化粧品成分は皮膚の深いところ「真皮」まで浸透する ということでした。
皮膚の表面、表皮と言われるところだけではなくて、その先
若返り、たるみを解消する元となるコラーゲンが作られるところまで効くの!?!?
しかも、真皮まで届いている…ということは、真皮の手前にある表皮の基底層、つまり シミを作るメラノサイトの存在しているところまで成分が到達するの!?(これが本当なら、シミが取れるじゃん!!)
何度確認しても、皮膚の深いところまで化粧品成分が浸透していることは事実です。
皮膚科医としてのこれまでの知識を、見事に打ち破られた研究結果でした🥼
最重要ポイント! 「ある条件下で」とは?
さてさて、先ほどの研究結果で、
ある条件下で真皮まで浸透することが確認できました。
重要なのは、「ある条件」をどうやってクリアするか…
その「ある条件」とは3つあります。
1.角質層を除去した状態です😅
簡単に説明すると、お風呂でナイロンタオルで、ゴシゴシかなり強くこすると、おそらく角質層は全部取れると思われます。
ビックリするぐらいヒリヒリするでしょう。確かに、角質層を除去したら、何でも皮膚の中に浸透しそうです。
しかしながら、日常生活を送ることはかなり大変です。
2.浸透しやすい成分がある
ただ塗っただけでは、コラーゲンが作られる真皮まで浸透しません!
コラーゲンを増やすには…浸透しやすい成分が必要です。
しかも、効かせたい成分(いわゆる有効成分)を先ほどの浸透しやすい成分と上手くくっつけたり、一緒に使うと深く浸透できるようにコントロールしなければなりません。
これも大変。
3.濃度が重要
「1」「2」をかなえたうえで、さらに高濃度でないと、深いところまで浸透することができません。
濃度が低いと、浸透していく途中で細胞同士のつながりに引っかかってそこでストップしてしまいます。
高濃度だと深いところにまで何とか届きます。
なかなか、この3つのハードルをクリアさせることは難しいです😅
それなので、化粧品においては、どんなに夢のような素晴らしい成分があっても、効く濃度で効かせたいところに届かないと効果が期待できない…… これが、一般的な化粧品を使っても「結局化粧品ではシミが取れないよね」と言われてしまう理由なのです。
薬は、有効成分が効く濃度で必ず配合されている
一方薬は、効く成分が、どのように効くのかという理論がきちんとあり、効く濃度で配合されています。
だから、効くのです。
化粧品も本当は効かせることも可能
医療と化粧品を、幅広く勉強していくと、薬と化粧品…大きな隔たりがあるように感じていたその効果の違い。
実は化粧品でも、効く成分を、効く濃度で、効く理論で作ってくことが可能なことも少しずつわかってきました。
化粧品成分の中には、本当にしっかりとした効果が証明されていて、薬のように効くものもあります🧪
ですから、効果を期待できる化粧品も作ろうと思えば作れます👩⚕️
なぜ、効果がしっかりある化粧品とうたわれていないの?
効果がある成分を、効果が出る濃度で配合し、効かせたい部分に届くような技術があれば、薬のように効く化粧品が作れるのに、なぜ現状ではごくごくわずかしか存在しないのか?
そこには薬事法という大きな壁があります。
化粧品は
「しわに効く」
「ニキビに効く」
などなどの、効能効果をうたってはいけないのです😣
ある程度の効能効果を書きたければ、「医薬部外品」という厳しい審査基準をクリアした製造を行わないとだめなのです……これはきつい。
その上、かなり厳しい審査基準をクリアしても、
「〇〇にとても効果がある」とか比較検討のデータとか、主張したい細かい要件はほとんど表示することができず、
どれだけ、お肌の役に立つのか?
ということを詳しく説明することができないのです、これは悲しい。
ですから、効果がしっかり出る化粧品は少ない。
しかも、目立たずひっそり存在している…
効く化粧品はどうやって見つける?
う~ん。これは、かなり難しいです。
ネット情報や、化粧品を作っている会社のコンセプト、想いから、読み解くしかありません。
わかりやすい目安の一つとして言えるのは、効果がある成分は、高額な成分が多く、高価な成分を十分に配合するどうしても化粧品も高額なものになってしまいます。
そう、価格が一つの目安。
*残念ながらプチプラでは、有効成分の効果を期待するのは難しいなと思います。
もう一つは、その化粧品の容量。
美容液タイプなどの少量濃縮・・・という形状のものが多いので、30mlぐらいまでの少ない容量、それでも高い…特別なケア品という雰囲気のものを選ぶと、比較的間違いがないと思います☝️
まとめ
①一般的な化粧品は薬と違って効果が期待できない
②中には、効果のある化粧品を作っているメーカーもある
③美容液タイプがおススメ
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